この本,私にとっては「超ひも理論」ちうものを理解しようという何度目かの挑戦であり,(読み終えた瞬間には)読む前よりも格段に量子物理学の権威になったような気がした。わははは諸君,超ひものことならなぁんでも訊いてくれたまえてな感じ。
冗談はさておき(冗談だからね),この本が今まで読んだなかで最も解りやすいことは確かである。特に第3章「超ひもと時間の秘密」は読みごたえ満点。私は始めてあの「トンネル効果」というのがどーゆーもんなのか解りましたがな。
もっと頭の柔らかい20歳くらいの頃に読めれば全てを完全に理解できたんぢゃないか,と(検証できないからなんでも言える,それにオレが20歳の時にはまだ「超ひも理論」は世に出てませんでした)。
しかしなぁ,我が過去の実績から予想するに,今この瞬間はすげー解ったような気になってるんだけど,どうせ1月もすると覚えているのは「クォークという名前はカモメの鳴き声から採られたんですよ奥さん」とかいう役に立たない話(いや,超ひも理論が全部解ったところでそれがオレの今後の人生でなんかの役に立つのか,といえば答えは否定的だけどさ)だけになっちまうんだよなぁ。