高校時代からのガールフレンド、エル(リリー・ジェームズ)の助けも借りて各地でライブを行っている半アマチュア・ミュージシャンンのジャック(ヒメーシュ・パテル)。いつものように受けない…いやほとんど客のいないステージを終えた帰り道、世界中で原因不明の停電が発生。その暗闇のなかでバスに跳ねられ前歯を二本無くした彼は、自分が「ビートルズが存在しなかった世界」にいることに気付く。
これまで仲間ウチでしか評価されなかったオリジナル曲「サマー・ソング」の替わりに、記憶しているビートルズの何曲かを演奏すると、それを聞きつけて「タダでいいからウチのスタジオでレコーティングしろよ」という男が現れ、そこでレコーディングしたCDを勤め先のディスカウント・ショップで配るとローカルのTV局に呼ばれ…それを見ていたエド・シーラン(本人)が家に訪ねて来て明日からのロシア・ツアーの前座をやれと…。
ロシアのステージで「バック・イン・ザ・USSR」を演って大ウケ。打ち上げの余興でシーランと作曲対決をし、「ロング・アンド・ワインディング・ロード」を「10分で書いた曲」として演奏するとシーランがシャッポを脱ぐ。ロス・アンジェルスから帯同してきたシーランのマネジャーに契約を迫られ、あっという間にトップスターに。しかしジャックには「みんなが知らないだけでこれはビートルズの曲だ」という不安と、「名声のためにエルを失った」という後悔の念が…。
いや劇場でも観た映画を改めて配信で見直したのだが面白い面白い。78歳になって健在な「彼」が現れるのも良かったし、劇場で観た時は「よくエド・シーランがこの役を受けたな」と思ったのも、見直してみるとエド・シーラン自身がビートルズへのリスペクトから演じてるのがよく解る。そうかそうか。