劇場公開時に私事がいろいろあって観に行けなかった作品。改めて観ると公開時に観たかったなぁ。
写真家クリス・ワシントンはある週末、恋人ローズ・アーミテージの実家に挨拶へ行くことになる。彼は黒人でローズは白人、しかしローズは「父さんと母さんは人種を気にするような人たちじゃない」と言う。
アーミテージ家には黒人の使用人がいるが、クリスは何故か彼等の立ち振る舞いに違和感を感じる。ローズの両親、ディーンとミッシーはクリスを温かく迎え入れる。が、その夜クリスはミッシーに催眠術をかけられ、他の記憶を無くしてしまう。
翌日はアーミテージ家の親戚・知人が集合するパーティ。クリスは出席者のなかに自分と同じ黒人ローガンを見つけて話しかけるが、カメラを向けられた彼はパニックになり、クリスに向って「出て行け、出て行け」と繰り返す。これらの異常な出来事に、クリスはその晩、ロースと共に街へ帰ろうとするが、実はローズも彼らの一員であり、クルマのキーを渡してくれない…。
最初はありがちな人種差別告発ネタかと思っているとさにあらず、昔水木しげるの短編にあったような「人生強奪SF」。それにしても主人公クリスが結構最後まで恋人ローズを信頼してるのが切ないよね。これ、人種は関係なく男女が逆だったら著しくリアリティを損ねると思う…いや、そう思うのはオレだけ?