エクソシスト 信じる者 デヴィッド・ゴードン・グリーン監督

 1973年版「エクソシスト」の「正統な続編」という触れ込み。何かと思ったら、あの映画で悪魔憑きの母親クリスを演じたエレン・バースティンが50年を経過した同じ人物を演じているのだった。でも話は随分違う。

 妊娠中の妻とハイチに旅行中地震に遭遇したヴィクター(レスリー・オドム・Jr)は、重傷を負った妻とお腹の子供、どちらを救うか究極の選択を迫られた。そして13年後、男手ひとつで育ててきた愛娘アンジェラ(リディア・ジュエット)は、写真でしか知らない母に声が聴きたい、とクラスメートで「神に詳しい」キャサリン(オリヴィア・オニール)に相談する。

 同情したキャサリンは森の中での交霊術を提案。そのためにヴィクターに内緒で母の肩身のスカーフを持ち出すが、学校へのクルマのなかで見つかり取り上げられてしまう。それでも森に入り交霊術を試みる二人。しかしその夜二人は戻らず、街を上げての捜索騒ぎになる。そして皆が諦めかけた三日後、二人は森の彼方の農場で発見される。が、三日も経過した記憶がなかった。

 性的暴行の痕跡もなく家に帰ることになったアンジェラとキャサリン。しかし二人とも異常な行動を取るようになる…。現代医学では説明のつかない娘の症状に悩むヴィクターに、学校医のアンが手渡したのはかつて自分の娘を悪魔から取り戻したクリス・マクニールという女性が書いた手記だった…。

 恐怖の演出は…平均点かな。題材が題材なのであんまりびっくりするようなこと(「悪魔のはらわた」みたいなことは)出来ないしね。二人の少女役はとても素晴らしい。結末はかなりビターだが、最後の最後でちょっとした「救い」があるのが良かった。あ、そうそう。途中、早くラッセル・クロウを呼べよ、と思ったのは内緒だ。


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