日露戦争の激戦地、二百三高地での戦いぶりから「不死身の杉元」と呼ばれるようになった杉元佐一。その直情径行な性格もあって戦後の処遇には恵まれず、ある目的のため北海道・小樽近辺の山奥で砂金取りをしている。ある日、砂金取り仲間からアイヌから強奪された莫大な金塊とその在処を示す入れ墨を背負った24名の脱獄囚の存在を知った杉元は、ヒグマに襲われたところを救ってくれたアイヌの少女アシリパと共にこの「宝探しへの参戦」を決める。
アシリパは金塊強奪事件の際に自分の父親を殺害されたが、その犯人が網走監獄に収監されていることも知らされていなかった。二人はその入れ墨脱獄囚の一人、杉元にその秘密を明かしたのちにヒグマに殺された男の入れ墨を確認するが、それは本人が語っていた話とは裏腹に「こいつを殺して獣のように皮を剝げ」といわんばかりの描かれ方をしていた。
獲物であるその死体に執着するヒグマを倒しその入れ墨人皮を手に入れた杉元たち。彼らの前に現れたのは大日本帝国陸軍第七師団、鶴見篤四郎中尉率いる精鋭部隊。鶴見はこのアイヌの金塊を手に入れて軍資金とし、北海道を占領して軍事政権を樹立することを夢見ている。一方、網走を脱獄した時の24人のリーダー、函館戦争の生き残りである元新撰組副長・土方歳三もまた、金塊を狙って動き始めていた…。
と、まぁそんなこんなで全31巻ある原作の…1/5くらいかなぁ。まだ出てこない重要人物もいないではないが、よくある「主な登場人物」の口絵を見せられたような感じ。原作のイメージどおりのキャラクター造形には舌を巻く(特に玉木宏演じる鶴見中尉はスゴい)し、俳優陣の頑張りには正直頭下がるが、エンドロール以降の「続編予告」みたいなのがやたらしつこいのはどんなもんかと。