1976年にヒットし「オーメン2/ダミアン」「オーメン/最後の闘争」とシリーズになった(「オーメン4」という映画もあるがこれはストーリー的に別物である)「オーメン」事件の前日譚。
1971年。アメリカ。マサチューセッツの小さな街の教会施設で育った孤児マーガレットは、かつてその教会で司祭を勤めていたローレンス枢機卿に招請されてローマにやって来る。彼女はここの修道院に併設された学校で教師として働き、時期を見て修道女となる予定だった。
働き始めて数日経ったある夜、ルームメイトのルースに「修道女になったらもう二度とチャンスはないのよ」と誘われ夜の街に出たマーガレットは初めての酒と踊り、男達との会話に意識を失い、目覚めると部屋のベッドの上だった。不安に駈られる彼女にルースは「危ないところを連れ帰った私に感謝して」と言うのだが。
生徒のなかに最年長でありながら他から孤立、問題児として時に「悪い子の部屋」と呼ばれる個室に監禁されるカルリータという少女がいた。彼女にかつての自分を見いだしたマーガレットはなにくれとなく彼女の世話を焼くようになる。が、彼女の周囲では突然修道女が焼身自殺するなど不可解な事件が…。
オレが記憶していないだけかも知れないのだが「オーメン」では主役である悪魔の子・ダミアンの恐怖はいろいろ描かれるが、そもそも誰が何故ダミアンを必要とし生み出したのか、というところがはっきり語られなかった。この映画ではその計画の…言葉悪いけどいかにも一神教的にねじくれきった動機が明かされて吃驚。
さてシリーズはこれで終わりなのか、それともリブートとしてかつての「オーメン」で語られた物語を再び映画にするんだろうか。ラストを観るとどうも後者みたいだけど。