フライト・ゲーム ジャウム・コレット=セラ監督

 ニューヨーク,JFK空港から飛び立ったロンドン行きの航空機。9・11事件以来、乗客に紛れて乗務するようになった航空保安官マークスも予定通り乗り込んで機は離陸する…が、実は彼は娘を病気で失って以来精神の均衡を欠いており、フライト直前にもウイスキーを煽るような状態。

 機が大西洋にさしかかったころ、マークスの保安官専用回線にメッセージが届く。彼は「この回線への侵入は連邦法違反だ」と返事をするが、相手はまるで観ていたようにその数分前のマークスの行動を「トイレでの喫煙も連邦法違反だ」と揶揄する。そして、「20分以内に乗客の一人を殺す、それが嫌ならこれから言う口座に1億5千万ドルを送金しろ」と。

 マークスは地上に連絡しその口座について調べさせるが、それが彼自身の名義だった…。犯人の指定した期限が迫る中、疑心暗鬼になった彼はエコノミークラスを担当しているもう一人の航空保安官ジャックを疑いトイレで暗闘。発砲しようとしたジャックの首をへし折ってしまう。するとその彼をあざ笑うかのように「乗客が一人、死んだ」とメッセージが…。

 マークスは隣席の客ジェンと客室乗務員のナンシーに協力させ、自分がメッセージを打った直後に携帯を操作する乗客をリストアップしようとするのだが、当然ながらそれは乗客たちの反感を買う。そして次の20分が過ぎ、殺されたのはなんと機長のマクミランだった…。

 演出のそこかしこに粗さはあるがこれは拾い物。2014年の公開時にもっと話題になっても良かったのに。


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